New Energy

■スマートものづくりを可能とするエナジーの高度利用

 次世代を担うEnergyについて、今後活躍が期待できる可能性のある再生へネルギー世界|水力発電|風力発電|太陽光パネル発電|水素発電|に付いての基礎的な知識をここでは、紹介致します。

水力発電

 水力発電は、水が高い所から低い所へ流れる時の位置エネルギーを利用して、発電を行います。高いところから低いほうへ勢いよく水を流し、その中に発電用のポンプ水車を設置し、その水車の回転で発電機を動かすことによって発電を行います。水力発電は水力をどうやって発生させるかによって様々な種類があります。

 大きくわけると河川や農業用水路などに発電用水車を設置する流れ込み式や、ダムに貯めた水を放流することで発電する貯水池方式、調整池式、揚水式があります。

ダムを利用する調整池式、貯水池式、揚水式は、発電量の増減の調節が短時間にできるため、電力の需要状況に合わせて稼働させることができます。

 特に揚水式水力発電は貯水池を上流と下流に持ち、電力需要が少ない時間に余剰となった電力を使って、水を上流の貯水池に揚げ、電力需要が高くなる時間に下流の貯水池に放流・発電をすることで、電力供給の過多/不足のいずれの場合にも調整を行う役割を果たしています。

 2012年現在、日本では国内にある一般水力発電設備容量(揚水発電を除く)は合計で約2,076kW。もし、これらすべてが100%発電を一年間続けることができた場合、約1,819kWh(一般家庭約約5,051万世帯分の年間消費量)を賄うことが可能です。ただし、水力発電の発電量は河川の流量や貯水量の変化、堆積する土砂等の影響よって左右されます。また、ほかの発電設備との発電量の調整にも利用されるため、2012年の実際の発電量は約755kWh(一般家庭 約2,098万世帯分の年間消費量)となり、その設備利用率は約39%にとどまってっています。

風力発電

 風力発電は、風力発電機と呼ばれる設備を使って発電します。風力発電機の上部に付いている「ブレード」と呼ばれる羽の部分に風が当たると、「ブレード」が回転し、その回転が「動力伝達軸」を通じて「ナセル」と呼ばれる装置の中に伝わります。「ナセル」の中では、まず「増速機」という機械が、ギアを使って回転数を増やし、回転速度を速めます。その回転を「発電機」で電気に変換しているのです。発電された電気は「塔体」の中を通って「トランス(変圧器)」で昇圧され、送電線(または配電線)を通って届けられます。ちなみに「ナセル」の中には「ブレーキ装置」も付いています。どうしてわざわざブレーキが付いているのかというと、台風や点検の時には、危険なのでブレードの回転を止める必要があるためです。

 

 風力発電機の高さは、地上に建設される場合でも、高いものでは100m以上のおおきさになるものもあります。SBエナジーが建設中の「ウインドファーム浜田」に設置される風力発電機の高さはおよそ107m。(ナセルの位置だと70m人間や建物と比べてみると、とても大きいことがわかります。風を受ける位置が高いほど、風力発電機は上空で吹いている強い風を受けることができるので、発電効率がよくなるのです。そして、上部に付いている羽の部分「ブレード」の直径はおよそ74m旅客機ボーイング777-300ほどの大きさのものが回転していることになります。また、最近は大規模な風力発電が可能な洋上風力発電の開発もすすんでいます。洋上風力発電用の発電機はさらに大きく、180mを超える発電機もつくられるようになりました。

 

 例えば「ウインドファーム浜田」に設置される、風力発電機。1基が発電できる発電容量は定格出力で1.67MW。この発電機1基が1年間フル稼働ができれば、年間約1,463kWhの電力を生み出すことができます。ただ、どんな場所でも、風は吹いたり吹かなかったり、また、強さも千差万別なため、発電できる量には制限があります。この、発電設備の定格出力に対する年間通じた発電量の割合を設備利用率といいます。「ウインドファーム浜田」では、年間20%の設備利用率を見込んでいます。設備利用率が20%とすると、発電機1機あたり、年間約293kWhの電力を生み出し、一般家庭およそ813世帯分が利用する年間使用電力をまかなうことができます。「ウインドファーム浜田」では、これが29基建設されますので、年間約8500kWh、一般家庭およそ23,600世帯分の年間使用電力量を生み出します。

メリット&デメリット

 風力発電は、一定の風速があれば、昼夜を問わず電力を生み出してくれる発電方法です。

一方、風が吹かないとき、風が弱すぎるとき、そして台風などの風が強すぎて危険なときには、発電することができないため、電力を毎日一定量供給するという「安定性」の面では弱い部分があります。そのかわり風力発電は、火力発電や原子力発電のように、燃料を必要としないので、排気ガスやCO2、燃えかす、使用済み燃料の処理なども発生しません。地球環境にやさしい安全でクリーンなエネルギーとして普及が進んでいます。

太陽光パネル発電

再生可能エネルギーには風力、水力、太陽光、地熱、バイオマスといったさまざまな種類がありますが、主力のひとつとして期待されているのが「太陽光発電」です。

 太陽光発電は、太陽の光エネルギーで発電することです。太陽の光はたくさん使っても枯渇しないため、再生可能エネルギーの1つとされます。世界で初めて太陽光発電が使われたのは、1958年のアメリカの人工衛星「ヴァンガード1号」。燃料が届かない宇宙で、電源として用いられました。いまは、世界中で303GW(ギガワット)以上の太陽光発電が導入されました。ここまで太陽光発電が増えたのは、発電中にCO2などの有害物質が出ない特性をもつためです。大きな気候変動を防ぐために、世界の国々が太陽光発電に注力しているのです。

 

 太陽光発電は、半導体に光を当てると電気が生まれる「光電効果」という仕組みで発電します。太陽電池(ソーラーパネル、モジュール)は、n形、p形という2種類のシリコン半導体を重ね合わせた構造です。


半導体に太陽光があたると、電子が光のエネルギーを吸収して動きだします。このとき、2箇所の電極を導線で結ぶと、電流が流れます。エネルギーを抱えた電子が動き出して仕事をし、半導体に戻るサイクルを繰り返して、電力が供給されるのです。

 

 ソーラーパネルは、太陽電池をたくさん繋げて大きなパネルにしたものです。一番小さな単位が「セル」、セルを板状に繋げたものが「モジュール(ソーラーパネル)」。「モジュール」をつなげた最大の単位が「アレイ(ソーラーパネル)」です。1枚のセルは出力が小さいため、屋根にはモジュール単位で太陽電池を載せます。発電できる出力を計算しながら、載せる枚数などを検討します。

■ 太陽電池は、薄いn型とp型の半導体を積み重ねた構造をしている

太陽電池は電子に光エネルギーを吸収させて、エネルギーを持った電子を外部に取り出します。エネルギーを持った電子を取り出す仕掛けには、「半導体」を使います。その仕掛けを、少しだけ専門的に解説します。

 

「半導体」とは、簡単に言いますと、条件によって電気を通したり通さなかったりする物質です。この半導体にはn型半導体と、p型半導体の2種類があります。太陽電池は基本的に、このn型とp型の半導体を積み重ねた構造をしています。

■ n型とp型の半導体を重ねると、接合部に空乏層と電界が出来て安定する

 空乏層に光が入射すると、電子と正孔が叩き出されて流れ出す

ぺロブスカイト太陽電池

次世代の太陽電池であるペロブスカイト型太陽電池は、発電する層がペロブスカイト構造を持つ有機物でできており、たった1マイクロメートル(0.001ミリ)ほどの厚みしかありません。とても薄くて軽く、そのうえ柔らかくて曲げられるのが特徴です。

 

技術革新によりシリコン太陽電池に迫る高効率を実現しており、室内や曇りの日など、薄暗い環境でも発電することができます。
また、材料を基盤に塗る、印刷するといった方法で簡単につくることができるため大量生産が可能になり、製造コストを下げられるというメリットもあります。

ペロブスカイト太陽電池の発明者は、桐蔭横浜大学の宮坂力特任教授です。ペロブスカイト太陽電池は、ペロブスカイト構造を持つ材料で製造された太陽電池です。従来型のシリコン系太陽電池や化合物系太陽電池に迫る変換効率を持ちます。

ペロブスカイト太陽電池は、軽量で柔軟性がある点が特徴です。シリコン系太陽電池が設置困難なビルの壁面や耐荷重が低い屋根にも設置できます。

 

スピンコート技術(高速回転で生じた遠心力で薄膜を作る)で比較的容易に製造ができるため、太陽光発電の利用可能性を広げる電池として注目を集めています。

 

 

結晶シリコン型太陽電池は、発電効率が高く、かつ結晶構造であるため劣化もしにくいなど多くのメリットがあります。一方で、シリコンは光吸収特性が弱いというデメリットを抱えています。

 

十分な光吸収を行うためには、一定の厚さを持つ構造が必要です。その関係で、薄くすることが難しく、太陽電池ユニット自体の重量が重いという課題があります。また、発電コストが火力発電などと比較してまだ高いという課題もあります。

ペロブスカイト太陽電池の一般的な構造

ペロブスカイト太陽電池(Perovskite Solar CellPSC)とは
ペロブスカイト構造の結晶材料を用いる太陽電池。既存の太陽電池に積層することでエネルギー変換効率を向上させるほか、溶液塗布による作成や折り曲げ加工が可能。安価で高効率な太陽電池材料として注目されている。

結晶シリコン型太陽電池における課題を解決する方式として注目を集めている太陽電池がペロブスカイト太陽電池です。ペロブスカイトと呼ばれる結晶構造を持つ化合物を使用しており、作製コストが低く、薄膜化が容易な点が特徴です。これまで発電効率が課題でしたが、従来の結晶シリコン型と同程度の発電性能を出した研究報告例も増えており、今注目の太陽電池です。そのような背景から、ペロブスカイト太陽電池の研究開発は各国で盛んに行われています。

ペロブスカイト太陽電池の特徴

·         薄膜構造が可能
構造的にシリコン結晶型のような厚みが不要となるため、軽くて薄い構造にすることができ、フィルムのような柔軟性がある状態にすることもできます。

·         材料の少量化
薄膜形成となるため、材料量を抑えることが可能です。

·         様々な塗布方法が可能
各層が薄膜で形成されているため、インクジェットなどの様々な塗布方法を使用することができます。

 

·         低コスト化
使用可能な塗布方法は低コスト化しやすい手法が多いため、コスト削減が可能です。

このような特徴があり、ペロブスカイト太陽電池は従来の太陽電池とは大きく特徴が異なります。当初はシリコン結晶型に対して発電性能が低いことが課題とされていましたが、現在では発電効率が25%を超えるという論文も発表され、またシリコン結晶型の課題とされていた低照度での発電効率でもメリットがあるなど、近年性能が大幅に向上してきています。
このような背景もあり、ペロブスカイト太陽電池の研究開発は急速に進んでいますが、その一方で既存の太陽電池などと比較して実用化にはいくつか課題も残されています。

ペロブスカイト太陽電池の課題

実用化の課題

·         耐久性   ・・・ 特に日光が当たったときの温度上昇による劣化

·         重金属使用 ・・・ 鉛を使用しているため、将来的に使用を継続できるか不明

·         大面積化  ・・・ 現在は□10mm程度の素子で研究が進んでいる

 

このような課題があるなかで、大面積化に対する課題解決としてインクジェット技術が注目されています

大面積化に対する課題解決「インクジェット技術」

 

インクジェット技術は大面積化が容易であり、また均一な薄膜形成に向いている点も踏まえて、将来的な量産化を踏まえた上での製造手法の1つとして検討されています。

これまでペロブスカイト太陽電池の研究開発はラボスケールで進められており、特にスピンコートされたペロブスカイト薄膜における機能評価が重点的でした。
しかし、将来の商用化を考えると、ペロブスカイト太陽電池のスケーラブルな製造は重要な課題となっています。この課題を解決する有望な技術の1つとして注目を集めているのがインクジェット技術です。
インクジェット技術は薄膜塗布に適した技術であり、複数の液体を制御することで、複数の薄膜形成を実現できる技術です。

ペロブスカイト太陽電池をインクジェット技術によって印刷する試みは既に多くの研究例が報告されています。
ペロブスカイト太陽電池の製造のためのインクジェット技術の開発は、光起電力デバイスの製造に革命をもたらす可能性を秘めた魅力的な研究分野のひとつといえます。

ファイバー電池

錯体もしくは錯塩とは、広義には、配位結合や水素結合によって形成された分子の総称である。狭義には、金属と非金属の原子が結合した構造を持つ化合物を指す。この非金属原子は配位子である。ヘモグロビンやクロロフィルなど生理的に重要な金属キレート化合物も錯体である。

光触媒(光化学反応)

 酸化金属系ナノパウダーを用いた光触媒電極の合成試作致します。用途は水分解用負極端子。

今後の開発品の裾野は、燃料電池、二次電池電極等が考えられます。

水素発電

 水素を“燃料”に電気を作り、電気モーターを回して走るのが「水素自動車(燃料電池車/FCV)」であり、水素から作った電気を家庭や事業者で消費る事を水素発電と言う。水素はCO2(二酸化炭素)を発生しないエネルギー源で将来性が有ります。特に水素発電は、LNGや石炭に比べてコストが高い欠点を克服できれば大きく成長できると予測されています。

 水素は石油や石炭や天然ガスのような化石燃料と違って、燃焼させてもSOx(硫黄酸化物)のような大気汚染の原因になる有害物質や、CO2(二酸化炭素)のような地球温暖化の原因になる温室効果ガスを発生しない。排出されるのは「H2O」の水だけだ。そんなクリーンな水素を利用する「水素発電」は今、化石燃料を燃やす火力発電に代替できる存在として注目されている。

水素発生装置

 水素ガス発生装置では、プロトン交換膜(PEM)を用いて水から水素ガスが生成されます。PEM電池は元々NASAによって開発されたもので、産業やラボで広く使用されています。その構造を下記に示します。

要求量に応じて高純度の水素を製造する最良の方法は水の電気分解です。発生装置の最も重要な要素は、電気分解反応が発生する電解槽です。槽は、イオン交換膜によって分離されている2つの電極(アノードとカソード)で構成されています。最も高い純度の水素を製造するために、電極にプラチナ触媒が用いられています。電圧が電解槽の電極に連続的に印加されると、以下の反応が発生します。

アノード(正に帯電した電極)では、水分子が2つの電子を失い、1つの酸素分子と4つの水素イオンが形成されます。

アノード 2H2O - 4e = O2 + 4 H+

この反応の半分で生成された酸素が、発生装置の後部から大気中に安全に排出されます。生成された4つの水素イオンは、イオン交換膜(負に帯電したカソードに引き寄せられる)を通過し、4つの電子が集められて2つの水素分子に還元されます。

カソード 4H+ + 4e = 2H2

生成された水素は、分子状酸素を通さないイオン交換膜によって酸素から分離されます。-

水素ガス発生装置は、水素の高圧ガスボンベの代わりとして使用できる安全かつ便利な手段で、これを利用することで一般的にコスト効率がより高くなります。水素発生装置を利用することで、分析結果に影響を与えるガス品質変動の危険性が排除され、一貫した純度の水素を供給することができます。

燃料電池

2024年■ お知らせ

半導体製造設備ラインの延命・保守修復サービス開始

東北エリア鶴岡支店2月1日

山形県鶴岡市みどり町12-10

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年末年始休暇 

2024年 12月28日~

2025年 1月5日

 

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